1. 処理フロー
  2. @年次処理
  3. Aリスク点数の見直し
  4. Bリスク評価
  5. C点検調査実施計画
  6. D点検調査CSV出力
  7. 点検調査実施
  8. E点検調査CSV入力と老朽化診断
  9. F修繕改築計画
  10. 修繕改築実施
  11. G修繕改築入力

下水道施設ストックマネジメントプラグイン ─GAUGE-SMS

下水道施設ストックマネジメントプラグインGAUGE-SMSは、GAUGE Web下水道管理システムのプラグインです。
台帳データベースを活用してストックマネジメントを支援します。

◇本ストックマネジメントでは劣化リスク値を求めてより安全な下水道施設の維持管理を支援します。
◇従来の管理手法は周期的な点検・調査で老朽化した施設を発見し、それらを修繕・改築するものでした(事後対応型管理)。
◇これに対し、本ストックマネジメント手法では点検調査を静的な周期で行うのではなく、点検・調査リスク値により優先付けして実施し、さらにその調査結果からリスク値を求めて修繕・改築の優先付けを行います(予防保全型管理)。
◇従来の劣化予測や修繕・改築計画は管年齢しかリスク要因にしていません。また、予算の平準化を将来50年に渡って計画しても、実際の予算の確保が担保されていない下では「絵に描いた平準化計画」です。
◇予算が限られている中では「今必要な調査・修繕・改築」を優先判定し実施することが求められています。そしてこの実施計画は、管渠スパン単位にまで粒度を小さくすることが重要です。

◇作業フローはダイアログに図示されています。

@年次処理

■最初に「年次処理」を行います。年次処理はGIS(下水台帳システム)とSMS-DBとの間の整合を図る処理です。維持管理データはSMS-DBで管理します。GISは主に管渠の布設情報をSMS-DBに提供します。

Aリスク点数の見直し

■汚水、雨水ともにリスク要因には「発生確率」に関与するものと「影響度」に関与するものとがあります。
■それらのリスク要因ごとのリスク点数はEXCELファイルにて設定できます。例えば管年齢は10年刻みでリスク点数を定義します。

Bリスク評価

■全施設に対してリスクを評価します。
■不良発生率ランク、社会的影響度ランクがそれぞれ5段階で求められ、マトリクスから最終的にリスクスコアが求められます。スコアが大きいほど健全度が低いことになります。
■スコアで管渠を色分けした主題図を表示できます。

C点検調査計画

■点検・調査スコアの大きい順を優先順位とし、かつ年間の点検・調査予算以内で実施できる施設を年度ごとにリストアップします。
■ブロックは調査ブロックや幹線になります。
■点検調査費単価は、点検調査の方法を求めるロジックと共にEXCELファイルに定義することができます。

D点検調査CSV出力

■点検調査表(CSVファイル)を出力します。CSVファイルは発注単位である調査ブロック、幹線系統ごとに出力され、管渠レコードが納められます。
■調査会社はこの調査表に調査結果を記入して納品することになります。

E点検調査CSV入力と老朽化診断

■点検調査表(CSVファイル)から調査結果を読み込み、老朽化診断を行います。
■老朽化診断処理では、陥没危険度、緊急度に加え改築規模や改築方法も判定されます。これらは長寿命化の考えに従うもので、EXCELファイルに診断パラメータを定義できます。

F修繕改築計画

■優先順位は事業費(幹線)か修繕・改築スコア値(枝線)で決定されます。
■修繕改築の優先順位は、調査のようなブロック単位ではなく管渠スパン単位で行われます。

G修繕改築入力

■修繕・改築が終了した管渠はGIS側で補改修年月日などの補改修グループ属性にセットします。
■工事を見送った管渠は、評価年月日よりも補改修年月日が空白か古いままですので、次年度の修繕・改築対象として再び計上されます。